（秋華賞のファインモーション号）
どことなくテレビで人気のあるコロンボ刑事に風貌が似ている。テレビの刑事より愛嬌があるが、寝ぼけた風情からネコロンボ刑事なのであろう。この人も毎週かかさず顔を
見せる、競馬にとりつかれた常連さんの一人である。
馬券はなかなか当たらないらしい。大抵の人がそうであるが、ネコロンボ刑事は桁はず
れである。いつか聞いたところによれば、現在100連敗中との話を聞いたことがある。
我々も大穴馬券であるから滅多に取れないが、それにしても100連敗は立派な記録の
ように思います。これだけ外れ続けるともう競馬がイヤになるものであるが、この人はニ
コニコと次の週もくるのである。あるとき馬券をみせてもらったことがある。なんと１レース
から最終レースまで馬番①からの総流し馬券であった。
そういう馬券であるから大きくは張っていない。やはり競馬に参加するのが楽しみであ
り、なんとしても万馬券のひとつでも当ててみたいという思いが、その馬券の真相であ
ろうか？ みんな馬券には苦労しているんだ。馬券だけはコロンボ刑事のように次々に
事件を解決というわけにはいかないらしい。
いつか万馬券を当てたことがあり、そのときの表情はいかにも嬉しそうであった。皆さん
にビールやらやらジュースやら振舞っていたから、人のいいおじさんでもある。
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