競馬人物誌
弟子のチビさんの巻
(秋華賞のファインモーション号)
弟子というからには師匠がいる。その師匠は第2話で登場した酔っ払い名人である。
酔っ払い名人とは同じ職場の同僚か上司の関係と思われる。この人も競馬好きでは
人後に落ちないが、なにせまだ若い身であり奥さんも子供もいるので金不足のようで
ある。普通の人はそうでしょう。
以前はよくウインズに来ていた。子供のお守りもしないといけないので、良く子供を連
れて来ていたものだ。「お父さんには才能がないから、お父さんの敵はあんたがとるん
だよ。」と、その息子に話したものであるが...
この人は来たそうそうのレースを、よく的中していたのが印象的である。しかし惜しむら
くは、それが続かないことではありました。ある日、逃げ馬を軸にした馬券を買っていた
らしい。競馬は最後の直線を向く。逃げ馬がつかまる。すると突然大声を張り上げる。
「頑張れえ!」「差し返せえ!」....「馬鹿あ〜!」と口の方も忙しい男である。
ところが、このチビさん仕事中に工場の爆発に巻き込まれ、大怪我を負って入院中とか。
集中治療室で2ヶ月を過ごし、生死をさまよう重症であったが、その後徐々に回復し今
はリハビリをできるようになった。酔っ払い師匠が病院を見舞ったところ、枕元には週間
競馬ブック誌が置いてあり、電話投票で参加しているらしい。
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