黄門さまの馬券人生

馬連万馬券へのアプローチ

目次

  •  1.はじめに
  •  2.最も簡単な万馬券獲得法
  •  3.穴をあけるのは圧倒的に無印の馬
  •  4.無印不要馬の消去法
  •  5.消去法の威力検証
  •  6.万馬券に拘り過ぎると失敗する
  •  7.5馬身差の法則
  •  8.無印から流す相手馬は?
  •  9.波乱レースの見分け方
  • 10.競馬や馬券との接し方の基本
  • 11.一歩進めて8馬身差の法則
  • 12.有印から狙う万馬券
  • 13.独自のチェックポイント帳を作る




    1.はじめに

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    競馬は楽しい。しかし、馬券を取るのは難しい。そして勝つのはもっと難しい。これは誰しも実感
    として持っていることなのでしょう。馬券はホントに不思議です。こちらの馬券の不備を狙ったよう
    に間隙をついて外れるように決まるのです。まるでこちらの馬券が見られているかのようです。
    あなたも下記のような経験が、きっとあると思います。

     @見落としをした馬、買い損ねた馬を気にしていると、その馬がきっちり絡んでくる。
     Aマークカードでなぜか1箇所間違った。その間違い馬券でバッチリ決まる。
     B此処は3点で決めようと、4点目を切ったらその切った馬券できっちり決まる。
     Cこのレースは荒れると検討に熱が入れば、その直前のレースが大波乱。
     D自信の馬連で大きく勝負にいくと、突っ込んでは来るがきっちり3着止まり。

    馬券はめったに取れない。大川慶次郎さんでもパーフェクト予想は一生に一度くらいなものです。
    私は馬券の成績を向上させるには、高配馬券をものにすることが必須条件と感じています。なに
    せ馬券はめったに的中しないのですから。高配馬券、できれば万馬券を取る。これが今回のテー
    マです。万馬券狙いとなると馬券はさらに難しいものとなるでしょう。これは当然です。

    私はこう考えます。万馬券を1本取るのと、1,000円の配当を10レース連続して的中するのは果た
    してどちらが可能性が高いか?
    200倍の万馬券1回と、2,000円配当の10レース連続的中はどちらが確率が良いか?
    答えは歴然としています。10レース連続的中するのはそれこそ一生に一度もないでしょう。むし
    「万馬券の方が馬券作戦としては有利」とさえ思えるのです。

    ここでは万馬券を含む高配馬券をゲットする方法を、皆さんと一緒に考えていきたいと思います。
    敢えて目標を掲げるなら、1週1本で年間50本。これだけ取れたら勝てるでしょう。
    そうは問屋が簡単には卸さないでしょうが、この目標に向かって突き進むしかありません。


     一口に万馬券といっても取れる万馬券と取れない万馬券があるということを認識しましょう。それは
    とんでもない馬が飛び込んでくる万馬券はまず取れません。こんな馬券を取るには、それこそ全ての
    万馬券を買うしか方法がありません。ここではこういう万馬券は潔く諦めることにします。
    万馬券を狙うからといって、購入点数をやたらと広げてはならないのです。理想は通常の予想紙のよ
    うに馬連6点程度の点数でゲットしたいものです。





    2.最も簡単な万馬券獲得法

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    主題のとおり、誰にもできる簡単な方法です。努力の嫌いな黄門さま向けとも言える方法です。
    私は予想紙は競馬ブック紙を愛読していますが、この予想紙は◎○▲△×の5種を現在は7頭を選
    出し、印を打ちます。(勿論例外はたまにありますが...)
    この7頭の組合せの中に万馬券のオッズを示すものがいくつかあります。(平均して4〜6種類位)
    これは本紙予想の中で、穴目にも印を打つことが結構あるからです。これを狙うのです。プロが印を
    打ったにも拘わらず人気がない。これは当然買いでしょう。
    穴馬券を買うのであれば、この7頭の全組合せは一番最初にオッズを調べるべきです。これが私は
    オッズを読む際の基本と肝に銘じています。これでおいしい馬券がないときに、或いはこの作業が完
    了してから、徐に無印の馬のオッズを読むできでしょう。

    データ室から調べてみましょう。最近はデータをあまり取っていないので、昨年度の最初の期間の実
    例を挙げておきます。年間20〜30本はある筈です。(全部取れればの話ですが)
    残念ながら3月までのデータしか無いので、あとは週刊競馬ブック誌で調べてください。

  • 番号 月日 場所 レース 穴馬 騎手 組合せ 配当 回顧
    1 1/16 京都 10R サーストンフライト 秋山 △-○ 17,320円 私もお世話になりました。
    2 1/29 小倉 10R ダイワローヤル 仲舘 ×-× 10,500円 これは参加せず。
    3 2/20 小倉 10R スプライトスズカ 上村 ×-× 10,100円 これは何故か逃がしたようです。
    4 3/18 阪神 11R クリノキングオー ×-× 19,700円 バッチリいただきでした。
    5 3/19 中京 11R ラムジェットシチー 松田 ×-▲ 19,700円 これも正解でした。





    3.穴をあけるのは圧倒的に無印の馬

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    前回、最も簡単な方法として印のある馬の組合せを紹介しました。しかし、この組合せで決まるのは
    私の調査では万馬券全体の約1割です。やはり、波乱の立役者は圧倒的に無印の馬なのです。
    無印の馬は数も多い。狙い方は2通りです。無印の穴を1頭選び出し、その馬から流すか、有力馬か
    ら無印へ流すかのいずれかです。これは買い方の好みでしょうが、私は前者の方式です。
    無印の馬は16頭立てで、9頭はいる計算です。この中からもう少し絞りたいというのが、今回のテー
    マです。ここからはある程度の調査が必要です。
    ある年の万馬券の出た211レースの穴馬の単勝オッズを調べました。その結果が下記です。

    単勝オッズ 頭数 累積比率 備考
    10倍台 27 13% 人気ゾーンですが、それでも結構多い
    20倍台 48 36% ここが狙いの線です
    30倍台 33 52% このあたりも結構多い
    40倍台 30 66% ここもいますねえ
    50倍台 25 78% まだまだいます
    60倍台 8 82% ガクンと1桁へダウンします
    70倍台 10 87% 少ないです
    80倍台 6 89% 少ないです
    90倍台 6 92% 少ないです
    100倍以上 16 100% 単勝も万馬券が結構います

    この調査から判ることは、穴馬の単勝人気は50倍台までが圧倒的に多く、それ以上はむしろ例外と
    考えた方が良さそうです。約80%の馬が50倍台までということは、逆に言えば60倍台以上の単勝オ
    ッズの馬は捨てて良いことになります。
    これで無印の馬をふるい落とすと、ガクンと数が減ります。
    これで4〜5頭は減る筈です。有力馬から流す方法の場合は4〜5頭の無印の馬に流せば、軸さえ
    間違えねば80%は取れることになります。





    4.無印不要馬の消去法

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    前回で無印の馬でも単勝60倍以上は確率が低いので、消去する方が賢明としました。今回はこれ
    と同じ意味ですが、もうひとつの方法を説明します。
    方法は簡単です。1番人気馬につけても万馬券となるような極端に人気薄の馬も不要と言えます。
    結果的には前回で消した方法と一緒になるかも知れませんが。単勝の人気は変わりやすく、最終
    オッズに近い時間帯まで待てないときは、この方法が手っ取り早い方法です。結果的にこの方法で
    は1番人気馬と人気薄馬とのからみの万馬券はあきらめることになります。

    1番人気馬と人気薄馬とのからみでの万馬券もありますが、ケースとしては極端に少ないのです。
    それにもまして、このケースの万馬券は相手を絞りようも無いので、総流し作戦しかありません。
    従って、相手を絞る場合の作戦では、1番人気馬とこれとのからみが万馬券となる馬は全て消去す
    ると割り切るのが賢明でしょう。

    これでさらに消去することができます。こうすることでいち早く消せる馬が見つけられるのは、当日
    の限られた時間の中では威力を発揮します。こうして消した後でも万馬券の組合せは、まだ多数あ
    りさらに絞り込む必要があるからです。

    さらに絞込み作戦の中で、無印−無印の組合せも諦める方が早い。この組合せの万馬券は全体の
    10%から15%程度です。従ってこれも消去する。この組合せの万馬券オッズは相当数が多いので
    一挙に絞込みができます。
    こうして、取れる万馬券と取れない万馬券を区別することが成功の早道のように思います。

    最後にもう一度整理しておきましょう。
     @単勝オッズが60倍以上は極端な不振馬で、消去が賢明
     A1番人気馬とのからみで万馬券となる馬も、信頼性に乏しく消去が賢明
     B上記Aの結果、自動的に1番人気馬も捨てる。
     C自分の予想紙で無印−無印の万馬券は、数も多くかつ確率も低く消去が賢明





    5.消去法の威力検証

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    これまで万馬券を狙う場合の不要馬もしくは不要馬券について、3つの黄門流消去法を紹介してきま
    した。勿論これでも絞込みは十分とは言えません。しかしながら相当数は絞り込めた筈です。
    もう一度おさらいします。
      @単勝オッズが60倍以上は捨てる。
      A1番人気の馬もしくはこの馬とのからみで万馬券になる馬は捨てる。
      B競馬ブックの本紙予想の無印−無印の組合せの万馬券は捨てる。
    今回は一服して、この消去法で実際どの位絞り込めたかを、実戦例で検証してみたいと思います。

    本紙 馬番 単勝人気 判定 万馬券
      1 79.1 条件@で消去  
    2 5.4    
      3 126.4 条件@で消去  
      4 32.3 条件Aで消去  
    × 5 6.7    
      6 241.7 条件@で消去  
      7 26.1    
    8 13.3   →FLM
    9 5.0    
    10 4.1 条件Aで消去  
      11 166.5 条件@で消去  
    × 12 6.6   →F
    × 13 15.7   →FM
      14 14.5    
      15 39.3 条件Aで消去  
    これは2000年1月30日の小倉競馬11Rの洞海湾ステークスです。
    15頭立てで、万馬券の組合せは74通りです。

    これから条件@で、馬番1、3、6、11を消去します。
    この時点で万馬券は74→24とガクンと減少します。

    次に条件Aから馬番4、10,15の3頭を捨てます。
    万馬券はさらに24→6通りに減りました。

    残った6種の万馬券で条件Bを満足するのはありません。
    買うべき万馬券は左表の6種類です。
    あとはこのレースが万馬券となるかですが、期待どおり
    F−Kで10,260円の万馬券になりました。

    狙い馬はタヤスアンティームでしたが、ロバノパンヤとの
    組合せで狙いどおりです。

    いつもこんなにうまく馬券が絞れるとは限りません。
    この消去法で残る万馬券の組合せで、多いときは20点程のときもあります。
    しかし、今回のように74種→6種まで絞れることもあり、消去法の威力は絶大と言わざるをえません。





    6.万馬券に拘り過ぎると失敗する

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    今回は失敗例です。経験的には点数が絞れたときの方が、成功することが多いようです。消去法で沢山
    万馬券が残るときは、えてして万馬券とならないケースが多い。従って、点数が絞れたときは大いに買い
    と言えます。チャンスはめったに来ないのですから、こんなときこそ勝負のときでしょう。
      @単勝オッズが60倍以上は捨てる。
      A1番人気の馬もしくはこの馬とのからみで万馬券になる馬は捨てる。
      B競馬ブックの本紙予想の無印−無印の組合せの万馬券は捨てる。
    付け加えるなら万馬券だけでなく、80倍以上は買え! これがシラガ名人の教えです。

    本紙 馬番 単勝人気 判定 万馬券 80倍以上
      1 69.0 条件@で消去    
    2 15.8   →CJM →EN
      3 138.9 条件@で消去    
      4 23.5      
      5 115.6 条件@で消去    
    × 6 15.5   →JM →CN
      7 103.5 条件@で消去    
    × 8 8.9     →J
      9 14.6      
    10 5.2      
      11 19.0      
    12 4.5      
    13 4.2      
      14 19.9      
    × 15 9.3   →C →HJM
      16 58.8 条件Aで消去    
    これは2000年10月29日の東京競馬10Rの白秋ステーク
    スです。痛恨の失敗例です。
    16頭立てで、万馬券の組合せは78通りです。

    これから条件@で、馬番1、3、5、7を消去します。
    次に条件Aから馬番16の1頭を捨てます。
    さらに条件Bの万馬券を全て消去します。

    オッズは私が正午ころ取得したもので、やや最終オッズ
    とは違いがあるようです。
    結局残った万馬券と80倍以上の馬券は左表のようにな
    ります。ここで万馬券は6通りになってしまいました。
    80倍以上を入れても14種類です。

    勿論荒れるという自信があれば、これを全部買う手もあ
    ります。しかし、もう少し絞りたいと思えば、3項の最も簡
    単な万馬券獲得法を思い出します。ブックの印−印の組
    合わせは買いです。左表にこのケースで万馬券はありま
    せんが、90倍以上が3種あるのです。
    この日は荒れそうなレースが2レース程度でしたので、この3点は追加すべきでした。
    結局E−Nで決まり、8,330円でした。80倍以上はやはり買いなのでした。(反省)





    7.5馬身差の法則

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    消去法は当日のオッズ次第なので、前日に推理するという競馬の楽しみはありませんでした。そこで
    今回は事前に検討するときの、穴馬の発掘法です。万馬券を出す馬は圧倒的に無印の馬でした。
    この無印の馬の中から波乱を呼びそうな馬を発見する方法として、5馬身差の法則が登場するのです。

    5馬身差は時計にして約1.0秒です。近走この5馬身圏内で勝負していれば、まだ十分連に絡む可能
    性は高い。逆にそれ以上の着差であれば、次回も可能性は薄いと考えます。
    従って、5馬身差というのは馬券の対象とすべきか否かの、仕切り線の役目を果たすと考えています。
    最近の競馬予想紙は直近5走ほどの成績を載せています。無印のこの直近5走に注目して、5馬身差
    (時計で1.0秒差)以内で走っているかを調べます。着順は関係ありません。

    この場合の調査は下記の点に注意します。
     @休養をはさんでいる場合は、休養後の成績のみを対象とする。
     A休養あけの馬は対象としない。(休養前と後では別の馬と考える)
     B昇級緒戦の馬は対象としない。
     C昇級をはさんでいる場合は、昇級後の成績のみを対象とする。
    同じクラスで走っていて、勝ち馬から5馬身差の圏内。これがひとつの目安です。
    実際にはその勝ち馬は抜けていくのが大半ですから、残った馬同士の着差はもっと小さいはずです。

    そうやって見つけた馬の中から当日人気の薄い馬が、本当の穴馬なのだと思います。
    しかし、現実にはそういう馬が複数いる場合が多いので、前日の検討段階ではピックアップしておく
    くらいで十分です。決断は当日人気をみて決定。前日に決めてしまうと、当日意外に人気していたり
    しても、なかなか変更しにくいからです。
    前述の消去法と違い、こちらは穴馬探しの推理があり、見つけた穴馬を軸にして取った万馬券は最高
    の気分です。これが本来の万馬券の狙い方とも言えるでしょう。





    8.無印から流す相手馬は?

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     今回は人気薄馬を軸にして流し馬券にするときの、相手馬をどうするか検討してみましょう。流す
    相手馬が少ないに越したことはありませんが、抜け目になるのも防がねばなりません。
    この兼ね合いが難しいのです。だからといって、総流しは資金面からできれば避けたいところです。

     ここで、過去のデータを調査することにしました。このHPの「午後から勝負!」で◎○▲△×の5
    頭の連に絡む回数を調査したのです。答えは明確でした。
    ◎○▲△×のいずれかが絡む馬券の回数:296回(内、万馬券は20回)
    ◎○▲△×のいずれもが絡まない回数 :  17回(内、万馬券は11回)
    ◎○▲△×は1番人気〜5番人気と置き換えても、同じような意味だと思われます。これから判断す
    ると、当HPの「午後から勝負!」の◎○▲△×の5点に流せば十分と言える。
    さらに、専門紙の予想順位の5番目までを流し馬券の対象馬とすれば十分とも言えそうです。
    このいずれもが馬券に絡まない確率は、上記調査からみるとたったの5.7%なのですから。

     万馬券の回数でさえ、20回と11回とこの5頭が絡む馬券が多いのです。万馬券に限らず流す相手
    馬が5頭に絞れたことは、それだけ投入する資金を節約できることになります。人気の有無に拘わらず
    軸馬が正解であれば、この5頭に流すことにより94.3%の確率でゲットできる勘定です。
    以前、無印−無印の馬券は捨てといったことも、このデータが如実に証明しています。同じような意味
    で×−×の馬券も意外と少ないと言えるでしょう。





    9.波乱レースの見分け方

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     今回は波乱の万馬券や高配馬券の出る確率の高いレースの見分け方です。万馬券を狙うからと
    いって1レースから最終レース全てに手を出し、狙っても効果は薄いのです。
    1つの開催場所で出る万馬券の確率は、統計的には日平均で1.5本〜2本と極端に少ない。ゼロの
    日は殆どありませんが、少ないときで1本、多いときは5本のときもあります。
     では、どういうレースで万馬券は出易いのか? これが今回のテーマです。万馬券の出ないレース
    でたとえ100点の万馬券を買っても全て外れ馬券です。万馬券レースを見抜くことが先決なのです。

     一般的には下記のことが挙げられます。
     @新聞の「レース評価」で波乱含みとか高配含みとなっているのは、予想紙が波乱と見ている訳です
      から、当然万馬券の確率は高くなります。
     Aハンデ戦は各馬とも勝つチャンスがあるように、負担重量を決めるのですからこれも波乱が多い。
     B重や不良と馬場の悪い状態での競馬や馬場が荒れて時計のかかる馬場状態では荒れやすい。
      これは持ち時計のない馬でも来れるということと、先行馬が止まり易いからです。
     C牝馬限定のレースも一応疑った方が良い。女心と何とやらで牡馬に比較して成績にムラがある。
     D1200を代表とする短距離レースは波乱の倉庫。差し馬が主役となりやすいからです。
     E人気の馬が単なる逃げ馬だったり、差し・追い込み馬のときはレースが崩れやすい。


     当HPでは、「午後から勝負!」で波乱のレースはレース評価の欄を朱色で予想しています。参考に
    この統計をあげておきます。(本年度分です)
    波乱を予想して朱色にしたレースは107でした。実際に万馬券が出たのは18レースです。70倍以上
    から90倍台が11本です。あまり良い確率とも言えませんね。予想外のレースで万馬券が出ることも
    しばしばです。まだまだ研究の余地がありそうです。





    10.競馬や馬券との接し方の基本

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    競馬ファンは3年で交代していくと言われています。それは様々な理由があるでしょうが、ひとつ目は
    ファンそのものの人間的成長とともに、家庭ができ子供ができといった環境からくる理由でしょう。
    ふたつ目の理由は、競馬で負けることによる余裕資金の不足からくるものでしょうか。

    競馬では勝てないのが普通です。ここでは万馬券の研究をしていますが、これは馬券の中では最高級
    の難題に挑戦しています。私は現在、以前ほど万馬券に偏った馬券作戦をとっていません。
    やはり難し過ぎるのです。それはともかく、競馬や馬券とは何者なのでしょうか?

    私の場合、馬券は年間で400万円位購入していることになります。これは只の会社員に過ぎない身で
    は怖い位の数字です。この金をそっくりJRAに貯金するだけなら、競馬は1年で止めることになるでしょ
    う。現に私が400万という現金を持ち合わせている訳でもありません。問題はここです。
    今手元に4万円があるとします。これを1日の資金として、全部使ったとしても全て回収できれば、リサ
    イクルすることで年間400万円の馬券を購入して、競馬を楽しむことがことができるのです。
    「馬券投資金を100%回収する」。これが我々の目的です。決して馬券で儲けるためではありません。
    競馬は人生の余暇を楽しむ潤滑油に過ぎません。目の色を変えて勝とうとする心は、既に邪道です。
    「馬券投資金を100%回収する」。これが大変なのです。400万賭けたら100万は遊び代として、JRA
    収めることが義務付けられています。
    従って、この100万は馬券で勝って補填するしかないのです。ここに我々が必勝法や馬券攻略法を研
    究する理由があります。そういう意味では、競馬を続けていくには馬券で勝たなければなりません。
    馬券で勝つということは、上記の100万円分を勝つということです。
    これができれば、我々は生涯競馬や馬券をゆとりを持って楽しむことができるでしょう。





    11.一歩進めて8馬身差の法則

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    前回、5馬身差の法則を紹介しましたが、さらに一歩進めて8馬身差の法則とする方法もあります。
    このあたりまで範囲に入れると、さらに人気薄の馬も対象に入り、大穴となる可能性が高くなります。
    8馬身差は時計にして約1.5秒です。(正確には芝とダートでは違うでしょうが)
    ただ、このあたりの馬となると大穴となる反面、そうやすやすとは期待には応えてくれません。
    早速、実戦例でみてみましょう(残念にも失敗でしたが)。

    本紙 馬番 馬名 騎手 着差 備考
      1 パインアキナ 久保田   休養あけ
    2 ブルーアクティヴ 武英 0.4 前走5着時
    × 3 リンデンマイラブ 松永昌 0.4 3走前5着時
      4 トヨサンランラン 秋山 1.5 前走6着時
    5 ワンダーエスセーナ 河内 0.1 前走3着時
      6 レインボーマジック 小池    
      7 エビスショウフク 高田 0.7 前走6着時
    8 ゴールデンバード 松永幹 0.0 2走前同クラス勝ち
      9 センタースピーディ 原田 0.0 前走3着時 
      10 ホクレアパラダイス 太宰    
    11 リトルマイドリーム 福永   休養あけ
      12 ルーデュヴィクトワ 小林徹    
    × 13 ジョーディッガー 角田 0.1 前走2着時
      14 ブロンディブライド 畑端    
    × 15 フローラルレディ 内田   昇級緒戦
    2000/11/18(土)12R 4歳牝馬500万下 芝1400

    左表に直近5走の内の最小着差を載せています。
    当然着差が少ない馬が人気しています。
    無印の馬で5馬身差の法則では、7番、9番。
    しかし、9番は人気になり、7番は最後方待機
    の馬で狙いづらい。

    そこで、8馬身差の法則にしたのです。
    対象となる馬は4番の馬のみです。
    前走1.5秒差でも16頭立ての6着は、昇級緒戦で
    もあり、悪くはない成績と言える。
    時計は馬場の悪い福島から京都に変われば、ま
    だ詰められる。
    何よりも全く人気がない。1番人気につけても
    96倍のオッズである。


    結局この4番から流し馬券に決定した。しかし、結果は惜しくも届かず3着。◎-○の平凡で決着。
    ワイド馬券は2-4は9,720円。4-5は3,140円でした。合わせ万馬券ですが、馬連しか持たず。
    馬券は失敗でしたが、ときにより8馬身差は有力な武器になると言えましょう。





    12.有印から狙う万馬券

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    私の馬券戦法は、基本的に狙いの人気薄を軸にして流すことにしている。今回は逆に印のついている
    馬を軸にして、人気薄に流す作戦の研究をしてみたい。
    ここで、印のついている馬とは、例えば競馬ブック紙の本紙の印が◎〜×がついている馬のことである。
    下記に、ある年の万馬券の統計を取ったものを紹介します。

     本数  配当合計  平均配当
    9 179,020 19,891
    20 384,680 19,234
    27 592,630 21,949
    24 490,850 20,452
    ×1 29 708,550 24,433
    ×2 22 506,360 23,016
    ×3 13 343,740 26,442
    ×4 5 419,750 83,950
    18 750,510 41,695

     この表の見方は万馬券が出現したとき、印のついた馬が絡んだ回数を示
     しています。従って、△−×1が万馬券のときは△にも×1にも集計されて
     います。さて、この分析表から何が読み取れるでしょうか?

     @◎の1番人気馬が絡んだ万馬券は少ないことが歴然としています。
     A無印同士の万馬券は18本と配当合計が多いのは当然です。
      これは他の印のついた馬の場合は1頭ですが、無印馬は不特定多数で
      すから当然、数が多くなくなりますが、その割には少ない。
      さらに無印−無印ですから万馬券も超がつくのが多いため、配当合計
      でもトップです。

    B×3、×4となると信頼性がもうひとつで、本数も少なくなっています。
    C万馬券といっても、人気サイドでは○▲△×1×2の5頭が絡む回数が最も多いことを留意すべきです。
     逆に言えば、無印から相手馬につける場合は○▲△×1×2に流せばかなりの確率となります。
    D万馬券を印のついた馬を軸とした流し馬券にするなら、×1が本数・総額とも有利である。
    これ以外のも読み取れるものがあるかも知れません。それは各人の研究ということにしましょう。





    13.独自のチェックポイント帳を作る

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    これまで万馬券へのアプローチとして、私自身が考える内容を紹介してきました。私の個人的な実戦
    や調査・研究から、紹介できることはほぼ全て述べ尽くした感じがします。
    今回は、東京スポーツ新聞社運動部編の「的中させるこの一言」から穴狙いの方法を紹介します。

     穴レースをズバリ当てるには、1に調査、2に整理、3に推理、4に忍耐である。しばしばいわれる
    ように、競馬は記憶のスポーツである。記憶の最も確実なものは文字で残すことで、カードなりに書いて
    整理することが、偶然でない大穴馬券作戦の初歩である。目的の無いカード整理からは、役に立つ
    結論は得られない。
     @時計はどうか。調教時計とレース時計が近似している馬は穴要員である。
     A入着こそなかったが、理想的なレース展開をしている馬はいないか。
     Bレースのメンバーから考えて、最高に走っても入着しなかった馬はいないか。次のメンバーが入れ
      替わったときは狙い目である。
     C重馬場でも理想どおりのレース運びの強さをみせた馬はいないか。次の重馬場レースにチャンスを
      伺いたい。
     D実力馬といわれながら、しばらく姿がみえなくなっている馬、無印が続き惨敗レースが続いている
      馬はいないか。相手の作戦を逆手にとろう。
     Eいつも無名の騎手が乗る馬はいないか。無人気こそ大穴作戦の最大の狙い目である。
    このようにプライベートな一覧表をつくることは、大穴作戦には絶対欠かすことのできぬデータである。

    以上がその内容です。毎週、漫然と馬券に挑戦していても、進歩や前進はありません。自分の作戦
    を実行にうつすためには、ある程度のデータの裏付けが必要です。そういう納得できる裏づけがあって
    思い切った作戦が取れる訳ですし、たとえ外れても納得できるでしょう。


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